ヒラメみたいな経営をするな。
銀行のような会社になってほしくない、と私は考えています。
と計算すれば、経営計画ができてしまう。算盤だけで経営計画書ができてしまうのです。
世の中には、算盤で経営計画ができる会社とできない会社があります。
銀行がレンタルする商品は「日本銀行券」である以上、商品の差別化はできません。できるのはレンタル料(金利)の差別化だけです。商品の品質や性能に工夫を施すことができない場合は、算盤で経営計画を作るしかないのです。
商品に工夫ができる業種でも、販売力が強すぎれば算盤で経営計画が作れてしまうかもしれません。短期間かもしれませんが、うまくいく可能性はあります。
私は、足元を顧みずに上(顧客)しか見ない経営を**「ヒラメ経営」**と呼んでいます。
私の理想は、足元しか見ていないのに、気がついたら世の中を変えている会社です。
そういう会社の経営計画は、数字では作れません。やりたいことや作りたいものが経営計画なのです。
特にインターネットの時代は、顧客を探すのではなく、顧客に探される会社が必要なのではないか。そう思います。
もちろん、自分のやりたいことと社会が要求するものがぴったり合っている時は良いですが、なかなかそうはいかないでしょう。
年に何回かは、自分のやりたいことと社会との距離を見て、社会に少し寄り添う。そういう経営が好きだし、一瞬ではなく長く社会に受け入れられる会社は、こういう考えなのではないかと考えています。
ではなぜ、経営計画は数字で書かれているのか?
これは簡単です。ヒラメ経営の銀行と役所に出す経営計画は、数字でなければ読まれません。やりたい経営計画を読む能力はないので、やりたい経営計画を翻訳したものが、数字の経営計画なのです。
経営計画は、どんどん変更してよいのですよ。
特に中小企業は、計画を進めている中でゴールが変わってしまうことが普通です。どんどん高みを目指して、顧客に探される会社になってください。