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簡素化しても、嘘は迷惑です。これは哲学の問題ではなく、嘘と真実のどちらが良いかという話です。
私は「嘘は遠回り」と考えています。
嘘を否定するわけではありません。嘘は実在し、何らかの効果があると思われます。例えば、「嘘も方便」という言葉があります。これは、大きな善行の前では、偽りも認められるという意味です。
しかし、私が「嘘は遠回り」と述べたのは、簿記や会計、税務に関する事に限り遠回りと感じています。嘘をつくのは、会社を良く見せたい時や悪く見せたい時がありますが、決算で会社を良く見せた場合、その後どこかで悪く見せなければ、正しい姿には戻れません。これが複式簿記の恐ろしいところです。嘘をついた履歴が記録され、謝ることなく正しい姿に戻ることはできません。
さらに、複式簿記で一度嘘をつくと、状況はエスカレートしていきます。一年目に嘘をつくと、二年目はもっと大きな嘘になり、三年目は取り返しのつかない大嘘になります。これが時間の無駄であり、遠回りだと言う理由です。
脱税も同様です。時間を使って脱税し、税務署からの電話を待ち、理解されずに納税して罰金を払うことは、時間の無駄です。
嘘をついて商品を売ることも、一時的な利益はあるかもしれませんが、心が傷つき、顧客も傷つきます。また、複雑な商売をしていると、胡散臭い人が集まり、時間と信用を失うことになります。
まとめると、粉飾決算は簡単ですが、根本的な問題解決にはならず、時間の無駄です。脱税については、合法的であるという無意味な説明を求められ、時間の無駄です。嘘をついて作った売り上げは将来性を失い、時間の無駄になります。